2020年を振り返って
間も無く2020年が終わろうとしている。この1年間は私が想像していたものとは大きく異なるものとなった。
1月に行われた新人大会では2回戦で飯能南に1-2で敗退。敗れはしたが、最後まで懸命に勝利を目指す選手たちの姿に今後の成長を確信した。
4月からのリーグ戦、5月の総体予選へ向け、新人大会後すぐにトレーニングを再開。県内の他地区の高校や大学とのトレーニングマッチを行い、良い刺激を受けていた矢先に世界が新型コロナウィルス感染症の渦に巻き込まれた。
緊急事態宣言、臨時休校の延長。先の見えない状況に誰もが不安になった。
そして恐れていたことが現実となった。
高校総体予選の中止。
3年生部員全員の引退表明。
選手権はきっと行われる。それを信じて準備しよう。
3年生にはそう伝えたが、その想いは届かず3年生は全員が引退を選択した。
コロナ渦だけでなく、2020年度(21年1月に実施)から新テスト「大学入学共通テスト」に入試が変わることもあり、大学進学を志望している3年生が大きな不安を抱えてしまい、引退を選択せざるを得なかったことは仕方のないことであった。
6月、ようやく学校が再開した。
3年生が引退を選択したことを2年生に伝えると、返ってきた答えは頼もしかった。
「それはそれで良いんじゃね?!」
先輩がいないのは寂しいが、これから自分たちの時代が始まるんだ。そんな“希望”に満ち溢れた言葉に聞こえた。
新入生の入部も希望の光となった。予定よりも約3ヶ月遅れての入部となったが、今年もポテンシャルを秘めた選手が多く揃った。
選手権予選が9月からとなり、約2ヶ月の準備期間を経て今年の選手権に臨んだ。
結果は2回戦で川越東高校に1-9で敗退。
歴史的大敗を喫したが、選手は誰1人下を向いていなかった。
俺たちには次がある。そう言っているようだった。
この悔しさは絶対に忘れない…。
選手権終了後に行われた西部支部独自リーグ(本年度中止になったU-18リーグの代替試合)は学年ごとにチームを編成して出場した。それぞれの学年の絆が深まったと共に、課題を見つけられた試合となった。
その後、11月に行われた西部支部秋季大会では3戦全勝で1位となり、新人大会のシード権を獲得した。
12月、年明け1月16日から開催される新人大会の組み合わせも決まり、強化を進めていたところでまたもコロナの感染拡大。県立高校の冬休み中の部活動禁止が県教育委員会より通達され、大会2週間前までの活動停止を余儀なくされた。
現在、サッカー部の活動は停止している。しかしチームは前に進んでいる。1月3日の活動再開、そしてその先に控えている新人大会に向けて、選手それぞれが自分のやるべきことを把握し、感染防止に努めながら最高の準備をしていることだろう。
前代未聞のコロナ禍によって、チームの活動は例年よりも制限された。活動の機会を失った選手たちを本当に気の毒に思うと共に、きっとこの経験を糧に成長してくれると期待している。
そして、これまで当たり前のようにやってきたサッカーをできることがどれだけ幸せなことなのかを身を持って感じた1年であった。
また、2020年は多くの新たな仲間との出会いの年でもあった。
チームスポンサーに名乗りを挙げていただいた合同会社Quest様、株式会社freedoming様。
新たにチームスタッフに加わったトレーナーの英ちゃん(青木)、シンさん(飯塚)、コーチの一ノ瀬さん。
コロナで失った時間よりも遥かに価値のある大きな出会いがあった1年だったと自信を持って言える。
終わりに、選手、マネージャー、スタッフ、保護者の皆様、OB会の皆様、スポンサー企業の皆様、サポーターの皆様、F.C.FREEDOMに関わる全ての方々に感謝の意を表し、今後も挑戦し続けることをここに誓います。
2021年もF.C.FREEDOMを宜しくお願いいたします。
F.C.FREEDOM 埼玉県立所沢高校サッカー部
監督 田嶌 吉崇
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